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「あまちゃん」にみる、憧れとしてのアイドル論。

2013年12月15日 13:48

ドラマ「あまちゃん」には様々なテーマが内包されていた。


東京と地方の関係性、
故郷とは何か、家族とは何か、
女の子同士の友情を通じ、震災を通じて描かれる命の躍動・・・


ボクがあまちゃんを観ている中で、
大きく興味を引かれていたのが「アイドルとは何か」というテーマだ。


海女(あま)はサービス業。観光客に喜んでもらえてなんぼ、という世界から始まり、
地域活性化のための地元アイドル、ネットアイドルを経て、そして東京のメジャーアイドルの現場へと、
様々な形を通して「アイドルとは何か」を突きつけられているように感じた。


「アイドルとは何か」


その漠然たる問いに対して、「あまちゃん」は度々ヒントを与えてくれる。


個人的にそのひとつと思われるシーンがこれだ。



大手プロダクションからスカウトを受けて、上京したはいいが、
いきなりステージに立てるわけも無く、奈落と呼ばれる二軍の二軍のような立場に打ちひしがれる、
能年玲奈演じる天野アキ。


ある日、仲間の1人がたまたま代替えでステージに立てたというだけの、ささやかな祝いの席の後、
偶然居合わせた、アキがアイドルを目指すきっかけともなった憧れの大女優、
鈴鹿ひろみ(薬師丸ひろ子)と出くわす。


彼女たちに寿司代をおごり、さっそうとタクシーで去ろうとする鈴鹿ひろみをアキは追いかける。





suzukaki01.jpg



「ファンです! あんださ憧れで東京さ来ました!
し、潮騒のメモリー、最高です、最高です!」



suzukaki02.jpg


「あ、ありがとう・・・」




人は何かに憧れを抱いていなければ生きていけない。
人生は真っ暗な夜道を歩いているようなものだと思う。
だからこそ、そこを照らしてくれる存在が必要なのだ。

ああ、あの人の生き方は素晴らしいな、とか、
あの人の表現するものに勇気が湧いてくるとか、あんな風になれたら、とか、
ひとつの道しるべとなってくれる存在。

あるいは、好きという感情があふれて、
そのことを考えただけで、笑顔になってくるという存在。
それがアイドルではないだろうか、とボクは思う。
そしてその対象は、人によって千差万別だ。


東京で「生きている意味」を見出だしかねていたアキが、
北三陸で、見るもの触れるモノに感動を受け、心開き、
ユイという親友との出会いと、映画「潮騒のメモリー」によって、アイドルを夢見て上京を果たす。

が、状況はままならない。
そんな中での鈴鹿ひろみとの出会い。



まるで自分を鼓舞するかように



「最高です! 最高です!!」と、



目を潤ませ、ほとばしる感情を発露するアキに、



ボクは無条件に感動するのだ。




suzukaki03.jpg






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コメント

  1. セラミックおじさん | URL | -

    アイコンではなくイデアとしてのアイドル

    プロレス的な物語性ではなく…本当の物語
    あの最終回に、真っ赤なドレスで生演奏で生歌で歌った本物
    「私は自分自身を捨てた…」その決意こそがアイドルとして本物の証
    あきちゃんを演じる能年玲奈も そして我らが三人娘も 
    そしてそして薬師丸ひろ子 も本物
    ここでいう「本物」はイデアのことであり…  そう
    「アイドル」という称号は、ものすごく重みのある称号なのだと思う…

    どう? イタイでしょう?(^_^)

  2. ロボトリア | URL | -

    >セラミックおじさんさん

    コメントありがとうございます。

    あまちゃんは薬師丸ひろ子、小泉今日子と、かつてのリアルアイドルが、
    アイドルの物語を紡ぎ出す側にまわった、虚構と現実の境を往復したユニークなドラマでもありました。
    だからこその説得力もあったと思います。

    >ここでいう「本物」はイデアのことであり…  そう
    「アイドル」という称号は、ものすごく重みのある称号なのだと思う…

    そうです!そんなようなことを言いたかったのです!(笑)

    >どう? イタイでしょう?(^_^)

    いえいえ、この記事自体そーとーイタイことを自覚してますので、
    コメントをもらえて心強いです(笑)

  3. RM-2 | URL | J7hHUTVE

    「あまちゃん」に出演してた...

    小泉今日子さんは、なにかの番組の中で 「アイドルとは?」と問われて . . .
    「いつの時代も誰かがその椅子に座らなければならないもの」と答えてました。
    昭和のトップアイドルが言ってるからというわけではありませんが、すごく心に響きました。
    やはり人間って誰かに自分を写して思考しているので、銭ゲバ政治屋やらストーカーやら...
    そんな嫌な人間ばかり見ていると自分まで嫌いになるようなのです。同じ人間だからこそ。
    それに対してアイドルはファンにとって光や希望です。ある人にとっては生きるテキストになってたり... 存在証明であったりするような気がします。 だから大変かもしれないけど いつの時代にも誰かがアイドルの椅子に座っているべきなのですね。 憧憬の対象として。
    ロボ様の見解と似ていますが、心の「道」をくれる存在。それが正しいアイドルだと思います。
      イタクナイ イタクナイ... >< ←(自分に言い聞かせてます)w

  4. ロボトリア | URL | -

    >RM-2さん

    コメントありがとうございます。

    ボクは若い頃の方が、今よりアイドルというものを軽く見ていたかもしれません。
    歳をとるにつれて、アイドルの本当の凄さ、価値というものがだんだん理解できました。
    理屈ではなく、それこそRM-2さんがおっしゃるように外の世界は世知辛く、
    自分自身の人生においても背負うものが大きくなって、
    「希望」や「心のささえ」のようなものの大切さを実感できるのです。

    >イタクナイ イタクナイ... >< ←(自分に言い聞かせてます)w

    とんでもないです。
    自分と似たような考えに触れることができて良かったです♪

  5. チョービギナー | URL | h7JsBsjs

    アイドル。

    正直、自分が10代の「現役」のころ、私は「いわゆるアイドル」というものを必要としていませんでした。その頃夢中になっていたのはハードロックであったり、プレグレであったり、グラムロックであったり、サザンロックであったり、ウエストコーストのロックであったり、突如沸き起こったパンクロックであったり…つまり音楽が、LPレコードが、やがてライブに行くことが、私を夢中にさせていたことでした。

    そんなこんなで10代の終わりにYMOといきなり接近遭遇をし、私の大学在学期間と彼らの活動期間がほぼイコールだったこともあり、YMOの総てに夢中になりました。彼らこそ私にとっての最初の「アイドル」であったのかも知れません。

    そんな「アイドル欠落人間」が50歳を手前にしてPerfumeに出会いました。アルバム「GAME」リリース前夜の頃です。その音楽に衝撃を受け、ネットを通じてその苦難の時代をさらに知り、一層彼女たちにのめり込みました。初めてリアルタイムで「アイドル」に接することが出来た、この娘たちのことをサポートしていきたい、と思いました。
    10代ではのめり込めなかった「アイドル」というものに関して、このトシになってようやく、その意義や素晴らしさ、存在し続けることの難しさを、本当に理解できるようになったんだ、と感じました。

    雑誌でのインタビューや、ライブのMCを通して、私は彼女たちからいろいろなことを教わり、魅了された気がします。ファンとの関わり方のスタンス、ライブを何より大切にする姿勢や、表現をすることに対する真摯な姿勢。プロフェッショナルな振る舞いと、どこまでも素朴で純粋な想いが混然となった、本当に希有な彼女たちのキャラクター…

    ドラマ「あまちゃん」を観ていると、思わずPerfumeのことを思い出さずにはいられない、アキや周囲の人々に振りかかるさまざまなエピソードが出てきます。思わず胸をかきむしられるようなリアルさで、それは迫ってきました。その中で逞しく生きてゆくアキの姿は、脚本のクドカン自身の「アイドル観」の発露であるようにも思えました。
    満たされない思いをどこかへ行って補うのではなく、自らがそこで輝いて、周囲を明るく照らす存在になること。周囲に影響を与えて、その環境をも変えていく存在であること…

    すみません。ついアツくなって脱線しまくってしまいました。
    アイドル、というエピソードのなかで、私が大っ!好きなヤツがコレです。↓

    太「いつまでもご当地アイドルじゃあ先、見えないし…東京に出るのは、今がラストチャンスじゃないかな?」
    ユ「東京も、北三陸も、私に言わせれば日本なんで。….おがまいねく。」
    「もうね…ずっとやってきます私たち、おばあちゃんになるまで、ずっと潮騒のメモリーズですっ!!」
    ア「ですっ!!」
    太「それはあぁ…. カッコ良いね(笑)」
    ああ。何だろう。思い出すだけで胸アツで、心がスカッ! となる名シーン。
    あんなドラマに半年間、毎朝毎夜夢中になれたシアワセを改めてかみしめています。

  6. ロボトリア | URL | -

    >チョービギナーさん

    コメントありがとうございます。

    ボクも10代の頃はいわゆるアイドルさんには興味薄かったですねー。
    なんかダサいんじゃないかって思ってました・・・
    (あ〜、あのセリフが聴こえてくる!!w)

    あ、唯一、原田知世さんにはハマりました。今だにファンですし。
    まったくタイプは違いますが、能年ちゃんが好きなのは、その系譜でもあるような気もします。
    Perfumeのファンになったのも何か共通の理由があると思います。
    妙な言い方かも知れませんが「信用のおける人たち」ってのがあると思います。
    この人ならついていける!みたいな(ケッコンするのか!笑)
    要は「憧れ」ですね。
    そういう存在の大切さについて記事では書いたつもりです。

    >満たされない思いをどこかへ行って補うのではなく、自らがそこで輝いて、周囲を明るく照らす存在になること。周囲に影響を与えて、その環境をも変えていく存在であること…

    ああ、それもアイドルの条件ですね。そこはもう理屈では説明できません。

    >アイドル、というエピソードのなかで、私が大っ!好きなヤツがコレです。

    ああ、あまちゃん後半の怒濤のクライマックスが見えてくる!!
    年明けにブルレイBOX3が届くので、また楽しみに観たいと思います。
    まだしばらくは「あまロス」とは遠い状態です(笑)

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