--年--月--日 --:--

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

33年前

2013年10月29日 21:39

YMOにがっつりハマっていた中学3年の夏。
あんなに衝撃を受けたのは生まれて初めてで、毎日毎日、猿のように聴いていたあの頃。

その時、ふと夢想したこと。
例えば自分が大人になって、そう、30年くらい月日が経った時、
このYMOを聴いてどう思うのかな・・・

中年になった自分。

たぶんその頃には当然のように家庭を持って、子どももいて、
押し入れの奥から出てきた「SOLID STATE SURVIVOR」のレコードを、
子どもに見つけられて、一緒に聴いてみたりする。
その時、どんな感想を持たれるのかな、なんて考えたことがあります。

「なにこの古くさ〜い音楽?」とバカにされるのか、
「え?なにこれ!本当に30年前の音楽?!」と驚かれるのか、なんて・・・


現在、実際のボクには子どもはいませんが、こうして中年男となった今、
かなり確信めいた感触をボクは持っています。


YMOはやっぱり古くなっていない。


CAPSULEの「CAPS LOCK」などを聴いていると、
そんなことを含め、いろいろと思うことがあります。

楽曲が似ていると言いたいわけではありません。
(それも多少ありますが・・・笑)

同じ匂いを感じるという意味でいうと、
なんというか、作者の覚悟というか振り切れ具合ですね。

今や国内外から注目され、最も期待されていると言っていい中田ヤスタカ。

ここへ来て、こんなにも内向きなアルバムを作るのかという(笑)
内向きというのは、外野の意見や風向きを一切考慮せず、好きに作るという意味です。

DJでプレイするとか、クラブで客を踊らそうとかいう、具体的な目的を排して、
ただただ、音楽に向かい会う。

Perfumeやきゃりーぱみゅぱみゅから来るであろう、
ポップでダンサブルな楽曲を期待するユーザーは一切無視!!
痛快であります。



そこで思い出されるのは坂本龍一の「B-2UNIT」というアルバムです。
YMOが人気絶頂だった頃、ライディーンやテクノポリスのような、
キラキラテクノポップを期待してうっかり買ってしまった人たち。
家に帰りその音を聴いて、絶望に打ちひしがれた中高生がどれほどいたことか(笑)

そうは言っても、わがるやつにはやっぱりわがる。
「B-2UNIT」に収録の「thatness and thereness」や、
「riot in Lagos」は、今なお坂本のベストワークに数えられています。



タイアップなどの、何かのための音楽ではなく、
そのとき作りたかった、音楽のための音楽。

流行の音楽に惑わされず、ストイックに自分と向き合った音楽。

そんな音楽がいつまで経っても古びないのでしょう。


「CAPS LOCK」は、またそれだけではなくポップな面も併せ持つアルバムです。
ヴォーカルは歌詞が聴き取れないほどに加工されていますが、
曲によってはいかにもCAPSULEらしいし、きゃりーに歌わせても違和感がない曲も。
「B-2UNIT」ほどには狂気ははらんでいないと思います。
あのアルバムは、突き落とされるような「恐怖」も感じましたから(笑)


YMO懐古オヤジがまた比較してるよ、といわれそうですが、
とにかく「CAPS LOCK」は、その音響の構築美を通じて、
あの頃受けた心地いい衝撃を、時を経て思い起こさせてくれました。

今まさに油ののりきった感のある中田さん。
まだまだ底知れない伸びしろを感じるのであります。





caps1029.jpg






CAPS LOCK(初回限定盤)
CAPS LOCK(初回限定盤)
posted with amazlet at 13.10.29
CAPSULE
ワーナーミュージック・ジャパン (2013-10-23)
売り上げランキング: 109



ブログランキングに参加しています。
にほんブログ村 音楽ブログ テクノへ 人気ブログランキングへ 


コメント

  1. チョービギナー | URL | ZeD9FwuU

    CAPS LOCKにはあの時代のニオイがする。

    私も似たようなことを感じてました。
    B-2UNITしかり、2度目のワールドツアーで目の当たりにした、ニューウエイブの影響を
    ストレートに吐露した翌年のYMO「BGM」、「Technodelic」。
    売れること。マスを意識すること。ファンの要望に応えること。
    これら一切に潔いほどの無視を決め込んだ、自分たちの内なる世界に耳を澄まし、
    誰にも創れなかった孤高の境地にまで達した究極のアルバム群。

    ロボッチさんおっしゃるようにこれらの作品群は30有余年を経た今でも、色褪せることがありません。
    それどころか、今回のCAPSULEの「CAPS LOCK」にはこの時代の彼らを彷彿とさせる
    すさまじいエネルギーと、相反するようなクールネスが混然となったとてつもない音世界を創りあげています。
    あの時代のワクワクしたあの感覚をもう一度味わうことが出来る希有な作品。

    「LEVELヨ」という素晴らしいアルバムの直後にリリースされた「CAPS LOCK」は、
    私のなかでは「Technodelic」の音世界にヒックリ返ってるあとに矢継ぎ早でリリースされた「BEATNIKS」を
    いやがおうでも思い出させてくれます。何なんだろう。どうしてこんな短期間にこんなスゴイ作品を
    ポンポンとリリースすることが出来るんだろう...。昂奮はいまMAXに達しております(笑)。

    つい先日、こうした私の思いこみを吐き出す絶好の機会があり、そこで私は
    「CAPS LOCK」と抱き合わせでこれらのYMO、ならびにその周辺の作品、さらには
    YMO結成前夜の70年代後期のボウイやイーノ、ロバート・フリップなどの音源をも持ち出し、
    若い世代のヒトにそれを聴いてもらうことができました。
    私の意図するところを、その賢明なる若いリスナーさんは感覚で理解してくださったようです。
    あの時代の空気を真新しいモノとして吸収してもらえたなら、こんなにウレシイことはありません。

    その時も「Riot In Lagos」や「Thatness And Thereness」はひときわ耳を奪うインパクトに満ちていました。
    ロボッチさんがこれらのCDジャケを並べ立てて撮影していただいたスナップを見てるうちに、
    「CAPS LOCK」のアートワークは「B-2UNIT」の井上嗣也サンを思い起こさせるなあ...
    と感じました。

    いろいろなコトをかき立ててくれる「CAPS LOCK」。しばらく手離すことが出来ません(笑)

  2. ロボトリア | URL | -

    >チョービギナーさん

    コメントありがとうございます。
    お返事遅くなり申し訳ございません。

    これまでの中田作品は、
    あふれるエネルギーを出し惜しみしないリミッター解除の爆発力が魅力でもあったのですが、
    今回の「CAPS LOCK」では、かつてYMOが「BGM」「Technodelic」で見せた
    一周回った熱きクールネスを感じて、ボクも興奮しているところでございます。

    >私のなかでは「Technodelic」の音世界にヒックリ返ってるあとに矢継ぎ早でリリースされた「BEATNIKS」を
    いやがおうでも思い出させてくれます。
    何なんだろう。どうしてこんな短期間にこんなスゴイ作品を ポンポンとリリースすることが出来るんだろう...。

    ボクが思う幸宏さんの最高傑作「NEUROMANTIC」もその頃ですね。
    なんとも恐ろしい時代でありました(笑)
    中田さんの吐き出すクリエイティビティの引き出しの多さも舌を巻くばかりです。

    >つい先日、こうした私の思いこみを吐き出す絶好の機会があり、

    おお、ボクも是非生徒としてチョーさんの講義を受講してみたかったです(笑)
    冗談はともかく、チョーさんはPerfumeファン界隈でも随一の音楽的知識、経験があり、
    またYMO周辺の事情にも精通されているので、その若き懸命なリスナーの方は、
    大きな収穫を得られたことと思います。
    若い人がそのあたりの事に興味をいだいてくれている…
    そんな話を間接的に聞くだけでも嬉しいものですね。
    日本の未来は明るいです(笑)

  3. mtst | URL | WU..WH7.

    こんにちは

    この記事を読ませてもらって発売してるのを知ったので次の日買いに行きました。
    そんでもって何回か聴きました。
    もし自分が最近PerfumeのファンでLEVEL3買って「それならこっちもそんな感じだろう」と買っちゃってたら「何じゃこりゃ!」だったと思います。
    雑誌とかのインタビューを読むたびに思うのですが音楽というものをどれだけ大事に思っているかって気持ちが伝わってきて、中田さんて見た目クールなのに中身は熱いなと思います。

  4. ロボトリア | URL | -

    >mtstさん

    コメントありがとうございます。

    お、この記事で知りましたか。たしかにCAPSULEはPerfumeに比べれば情報発信は
    地味ですから、積極的に追いかけてないと見逃してしまいますよね。
    記事にしてよかったです。

    自分は「何じゃこりゃ!」って思わせてくれるアーティストが大好物なので、
    今回の振り切れ具合は、とても嬉しかったですね。好みでもありますし(^^)

    >中田さんて見た目クールなのに中身は熱いなと思います。

    熱いですし、意外と古風でもあるなと思います。
    楽をして成果を出そうという気がないというか、
    努力をした分、いいものが出来ると信じている部分があるのな、なんて思います。
    勝手な思い込みですが(笑)

コメントの投稿

(コメント編集・削除に必要)
(管理者にだけ表示を許可する)

トラックバック

この記事のトラックバックURL
http://robotoria.blog14.fc2.com/tb.php/782-5ad7a9e0
この記事へのトラックバック



上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。