時をかける少女 Forever

2010年06月27日 17:23

時かけ障子
申し訳ありません。再び知世ちゃんです。
日曜日の午後、完全に趣味の世界に浸っている
ボクを許してください。


映画『時をかける少女』
監督:大林宣彦(1983年)



最初に見たのはテレビ放映でした。
やっぱり、どこか「どうせただのアイドル映画だろ」と思っていたので、
わざわざ映画館に足を運ぼうとは思わなかったのです。
で、テレビでこの映画を見た時、完全にやられました。(この流れ、ちょっと既視感)



ひとつはストーリーの面白さ。もうひとつはSF的設定を日本的詩情あふれる広島県尾道市、
竹原市の両市をロケ地とすることにより、言ってみれば不自然極まりない現象の数々に
リアリティを持たせることに成功しています。しかも上質なリリシズムを持って。
松任谷正隆のクラシカルな音楽も非常に印象的でした。

そしてタイムリープシーンに用いられた、スチール写真を1コマ1コマ撮影した映像を、
つなぎ合わせた手作り感覚の特撮シーン。
このアナログ感覚の映像が逆に“安っぽい日本映画”という印象をまぬがれさせ、
むしろ芸術的ですらあります。


当時まだ「名画座」というものがあった時代です。
雑誌ぴあで「時かけ」をやっている上映館をさがしては、観に行きました。


合計10回ほど行きました(^^)



ボクの個人的名シーンを回想します。

主人公、芳山和子が幼なじみの堀川吾朗の家に、借りたハンカチを返しに来るところ。
吾朗の家は醤油屋という設定です。

――熱気たちこめる小さな町の醤油工場、和子が中に入ってくる。
吾朗は忙しそうに作業をしている。

和子「わたし、この匂い好きよ。おしょうゆの匂いって、なんだかやさしくって」

吾朗「そういう気楽なことは醤油屋のせがれの前では言ってほしくはないね。
なにしろこっちは年中なんだから。・・ちょっとあぶないよ」

和子「ごめんなさい」

吾朗「もう大丈夫?気分の悪いの直ったの。」

和子「うん・・」

時かけ醤油

――和子、思い詰めたように

和子「・・・ゴロちゃん、わたしね・・」

吾朗「ゴメン、ちょっと黙っててくれないか。こぼしちゃうといけないから」

和子「・・・ごめんなさい」

――そしてハンカチを返す

和子「ゴロちゃん、これありがとう。このハンカチ、お醤油の匂いがいっぱいしたわ」

――無言で受け取る吾朗



和子が帰ったあと吾朗はひとり屋上で、返してもらった真っ白なハンカチを顔にあて、
深く深呼吸をします。
そしてまた、黙々と作業に戻ります。


ボクはこのシーン、なんだか泣けてきます。

このような繊細で心の機微を描き出す名シーンが『時をかける少女』では随所に出てきます。
そうした集合体がこの映画に、単なるアイドル映画ではない深みを与えているのです。


日本映画史上に残る素敵なエンディングです。 最後の笑顔・・・最高です(*^^*)




最後に知世ちゃんの勇姿を・・・

知世弓道

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コメント

  1. PPPHIVE | URL | -

    おっさんは涙する(^^)

    ロボトリアさんの趣味の世界にお付き合いします。
    この映画は僕も今の嫁さんと(当時高校生)見に行きました。
    この映画には僕の好きなキーワードが一杯絡んでます。
    ①角川映画……あの頃の角川映画大好きでした。特に好きなのは
    「野生の証明」(薬師丸ひろ子ちゃん)
    「戦国自衛隊」(これサントラ家にあります、ジョー山中のララバイ・オブ・ユーは
     今でもカラオケで毎回熱唱します)
    「ねらわれた学園」(これ時かけと併映でしたっけ?記憶が…orz)などなど
    ②主題歌……松任谷正隆とくればユーミン。ユーミンは中学時代から大ファンでした。
     あの頃中島みゆき派と二分してたと思います。特に85年から10年間ほど嫁さんと一緒にツアー
    (昔で言うコンサート?)見に行ってました。今のパフュぐらいチケ確保難しかったです。
    ③原作者……筒井康隆。もうこの人も中学時代から読み漁り、今でも僕の人生に滅茶苦茶
     影響を与えてる人です。初期のハチャメチャ度といったらもう。この人が亡くなったら
     僕の人生にぽっかり穴が空く、ぐらいですね(笑)子供が中学に上がった頃、わざわざ読めと
     数十冊の小説(ほぼあります)勧めるぐらいです。(アホです)

    もしかして次の趣味の記事ネタに考えられてるかもですが、
    知代ちゃんと②のユーミン=僕は「私スキ」になっちゃいます。

    また反応しちゃいました。長文すいませんm(_ _)m

  2. ngo900jp | URL | Zzi9DAjw

    音楽の方も

    「時をかける少女」はアニメという形でリメイクされましたが、曲の方の「時をかける少女」も2007年の『music&me』でボサノヴァのアレンジでセルフカバーされていますよね。実は今日も聴いていたのですが、本当に気持ちが良いです。

  3. ロボトリア | URL | -

    >PPPHIVEさん

    熱い思いの伝わるコメントありがとうございます。趣味につきあってくれて嬉しいです。

    PPPHIVEさんのブログに登場する奥様は高校時代からのおつきあいなのですか(^^)
    ユーミンのコンサートに行ったり、良い時代の思い出がたくさんあるのでしょうね。

    「時かけ」の併映はたしか、ひろ子ちゃんと松田優作の「探偵物語」だと思います。
    「ねらわれた学園」はその前の映画で「時かけ」と同じ大林宣彦監督の作品です。
    角川映画、一世を風靡しましたね。「犬神家の一族」「人間の証明」・・・
    テーマソング集みたいなLPを持っていました。

    「時かけ」の次へのステップとしては、「私スキ」に行く前に、
    「天国にいちばん近い島」ですね。これも地味ながら良作でした。
    そして「早春物語」へと続きます。いやわかりません(;^_^
    あっ「愛情物語」が抜けてた。

  4. ロボトリア | URL | -

    >ngo900jpさん

    コメントありがとうございます。

    『music&me』ボクも持ってます。実は久しぶりに買った知世ちゃんのCDなんですよね。
    「色彩都市」も入っているし。
    「時かけ」は長い間封印していたらしいですね。
    でも時の流れが、そんなこだわりも打ち壊してくれたのでしょうか。
    最近のささやくようなハスキーな歌声もいいですね(^^)

  5. electrocat | URL | Aiam0OL6

    はい

    当時このエンディングを観て完膚なきまでに打ちのめされた”いたいけな猫”がおりました。
    このエンディングで緊張が解けて、なんかホッとさせられたのを覚えています。
    そして気が付けばキュンッキュンになってました(笑)

    この映画って、なぜか演劇をみているような気分になるのは、僕だけでしょうか?

  6. Buchousan(wakasa991) | URL | -

    原田貴和子です。

    すみません。
    尾道シリーズ。時をかける少女は僕は当時高校生でした。実は僕も見ているのです。尾道ってどんな町?って思いました。
    しかし、すべて説明できるほど覚えていないんです。すみません。嫁にも聞いたところ、私もみたよ。との事でした。なんかねーって長い説明を受けました。(長いのは嫁の癖です)当時すごくはやりましたよ。ラジオCMもすごかったと思います。(角川映画はTV、AMラジオともCMすごかった)。
    小林聡美さんはかもめ食堂に行けばいいでしょうか?。富田靖子さんはどうすれば?
    原田さんはお目にかかれますね。コーヒーお願いします。!ブレンディーで。
    (すみません僕特有の褒め方なのでおこらないでください。)

  7. ロボトリア | URL | -

    electrocatさん

    コメントありがとうございます。

    > そして気が付けばキュンッキュンになってました(笑)

    そうなんですよね。あれを見れば誰だって好きになってしまうんです。
    ただボクはelectrocatさんの1.5倍ほどキュンッキュンだったんです(*^-^)

    > この映画って、なぜか演劇をみているような気分になるのは、僕だけでしょうか?

    ひとつは主演の知世ちゃんと、もう一人の高柳良一くんが役者としては、
    セリフも棒読みに近いほど、まだまだ大根であったこと。
    もうひとつは監督の大林宣彦氏の過剰な映画に対する愛情に基づく
    演出法によるものと思われます。
    そのへんは好き嫌いが分かれる所で、大林映画、苦手という人もいます。
    個人的には「時かけ」に関してはうまく作用していたと思っています。


  8. ロボトリア | URL | -

    >Buchousan(wakasa991)さん

    コメントありがとうございます。

    >角川映画はTV、AMラジオともCMすごかった

    角川映画は小説と映画のメディアミックスの先駆けでしたね。キャッチコピーも秀逸でした。
    「読んでから見るか、見てからよむか。」とか。ボクもまだ子どもでしたが、
    あの宣伝、広告活動は業界を激震させたと思います。

    小林聡美さん。確固たる地位の女優さんになりましたね。
    富田靖子さんも地道に活躍されているようですよ。
    Perfumeの事務所アミューズの大先輩ですしね!

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