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20年前

2013年02月08日 20:32

電気グルーヴが、あらためて「テクノ宣言」をして、海外のテクノシーンともリンクした、
カッコいい目のこのアルバム『ビタミン』を発売した当時、大好きでよく聴きました。
これが電グルにハマったきっかけだったかな・・・

bitaminn.jpg

これが出てから、もう20年近くが経つんですね。

時の流れの早さに愕然としつつも、
音楽を聴くと、その時々の出来事を思い出す、というのもよくある話で。
空気を読まず、個人的な思い出話など・・・(少々長いです笑)


『ビタミン』が出た頃は、ひとつ目の会社を辞めた頃でした。
最初に勤めた会社は、社長含めて社員5名の小さなデザイン事務所。
給料安かったけど、同僚が歳も近く気のいい人間ばかりで、いい職場でした。
やっぱり職場は人だなと、実感しながら新人デザイナーとして奮闘しておりました。

しかし、まもなくバブル崩壊。仕事は激減。
一人辞め、二人辞め、社員はボクともう一人の先輩だけになってしまいました。
当時、ボクはもう結婚していたので、将来を見込めない所にこれ以上留まることは出来ませんでした。
次のアテはありませんでしたが、意を決して辞職。
アテも無いのに辞めたのは、新卒で入社して4年目で、疲れていたせいもあったでしょうか。
そこの社長はとにかくミーティングが大好きで、何かといえば顔を突き合わせて、
アイデア出しの会議、会議。2〜3時間は当たり前。
それが辛かったなあ(笑)ひとり10案出して持ち寄れとか・・・

Macの無い時代でした。
そこの会社では、写植の切り貼り、紙焼き、ロットリングで線引き、
いわゆる版下の最終フィニッシュまで製作してました。
ですから、残業も多かったですね。終電も土曜出勤も当たり前でした。
今考えると、もしMacがあったら、あっという間の仕事量だなあ、なんて思います(笑)
とにかく肉体的にも精神的にも、やや疲弊してしまって、
もうデザインの仕事キツいなあ、なんて思ってました。


会社を辞めてフラフラしていると、大学の同級生が連絡をくれました。
聞けばそいつも会社を辞めたところで、大学の就職課に相談に行ったとのこと。
なんでも県の関連施設で、デザイン職の経験者を募集しているとかで、
自分はその県の在住者ではないので資格がないが、ロボッチどうだ?とのこと。

ふむふむ、一応公務員になるわけね・・・悪くないな、と思いました。
なにせ、バブル崩壊の中、結婚もしてましたし、
「薄給」から「安定」への転換は大きな魅力に聞こえました。


その施設に連絡を取ると、とりあえず履歴書を持って来てほしいとのこと。
施設に着くと、そこは閑散とした冷たい雰囲気で、年配の課長職の方が出迎えてくれました。
いかにもお役所風の作業着にスリッパ履のその人の後をついて、ひと通り中を案内してもらいました。
デザイン関連の仕事部屋には一人、コンピュータに向かって仕事してる人がいました。
いろんな企業活動に応用できるデザイン的なものを研究する部門だそうです。
よく理解できませんでしたが、せかされず、ゆっくり仕事が出来そうで魅力的に思えました。

その後、上司の方も交えて面談。
自分のしてきた仕事。志望動機などを話したでしょうか。
感触としては、悪くありませんでした。
といいますか、ほぼ内定みたいなニュアンスでした。
ただ、一応公務員であるので、試験を実施するので、連絡するまで待っていて欲しいとのこと。
いや、試験といっても希望者はひとりなので、まあ合格するでしょうと。

とは言っても、基礎学力や一般常識程度の筆記試験ですが、点を取るに超したことはないので、
ボクはその日から、簡単な問題集を買い込み試験勉強を始めました。

何年ぶりかの試験勉強。
主に家の机で。時には図書館に行って受験生に混じって勉強したこともありました。
勉強は好きではありませんでしたが、もうすぐ「安定的な」仕事に就けると思うとワクワクしました。
聞けば、安い宿舎に入ることも可能だし、そうすれば貯金も出来て、車を買うこともできる♪
世の中の動向に左右されず、生涯を通して仕事が保証されるというのは大きな魅力でした。


1週間過ぎ、2週間過ぎました。
一日千秋の思いで、連絡を待っていたので、こちらから電話してみました。
「いやいや、まだ手続きの最中です。慌てないで待っていてください」とのことでした。

お役所はそんなものなんだろうと思いました。どうも世間のペースとは違うらしい。

ひと月過ぎました。また連絡します。
「まだなので、待ってほしい」
ふた月、三月と過ぎて行きます。
「まだです・・・」

うーん、まずい。このままでは失業保険も切れてしまう・・・
仕方なくボクはバイトを始めました。
都内の十数人ほどの小さな印刷会社で版下を製作する仕事です。
どうせ短期だと思ってたので、デザイン業務より何も考えず淡々とこなせる版下が良いと思ったのです。
ところが人がデザインした版下を製作するのは、思ったよりストレスがたまるものでした。
(自分だったらこうするのにな・・・)とか、
(こんな指定じゃわかんねーよ!)とか思ったり。
いい加減な指定もたくさんありましたから、けっこう好きにアレンジして作ったりしてました。

そうすると、「なに、○○君、デザインできるの? じゃあこれもやってよ」みたいに、
徐々に仕事内容が変化してきました。
Macを初めて触ったのもその会社でした。どこからか譲り受けたMacが1台遊んでいました。
そこの社長さんは「○○さん、Macやるならアレ使っていいよ。なんなら学校行く?」
とも言ってくれました。ボクは元々興味もあったので、お言葉に甘えさせていただきました。
学校といっても、ほんの数日、基礎を学んだ程度でした。
ところが恐ろしいことに、ようやっとMacをおぼえ始めたある日、
社長が「パンフレットの仕事を取って来たから、Macで作ってよ」と、言ってきました。
ははあん、こういうことかと。そりゃそうだ。投資したんだもん、回収せにゃ(笑)
四苦八苦、苦労しながらなんとか仕上げました。いやあ、出来はひどいもんです、今思い出すと(笑)
でも、いい勉強になりました。人間、実戦で追い込まれないと身に付かないですからね。


バイト生活も長引き、時給の収入では生活をしていくのに足らなくなってきました。
半年ほど経った頃、ボクは社長にアルバイトから社員への格上げを申し出ました。
社長は快く受け入れてくれました。



それから1年くらい経った頃でしょうか。
ボクはもう、例の県の仕事のことは忘れかけていました。

そんなある日、電話がありました。

あの施設の課長さんからでした。
「お話したいことがあるので、会ってほしい」と。
ボクの住んでる最寄りの駅まで、課長さんは来てくれました。
菓子折りのてさげ袋を持って・・・

近くのドトールに入りました。
予想はしていましたが、例の話は財政上の理由もあり、未だめどが立ってはいないとのこと。
ついては、ここまでお待たせしてしまい、大変申し訳なく・・・と、
課長さんは、涙を流して謝りだしました。

ボクはそんなに出来た人間ではありません。
今更、謝られてもと、正直思いました。
それにボクはもう、その頃にはその件はどうでも良いと思っていました。
すでに新しい道を歩み始めていますし。と、その旨も伝えました。
課長さんは「そうですか・・・」と少しホッとしたようにも見えました。


課長さんは人事で、違う施設に異動になるそうで、
その前に、ボクと会って謝り、ケジメをつけたかったのでしょう。
ボクもこの間、相当なストレスを受けたのは間違いありません。
でも、この課長さんも、組織の間に挟まれて随分思い悩まれただろうな。とも思いました。
別れ際、課長さんは深々と頭を下げておられました。


もし、あの頃、すんなりあの施設に就職していたらどうなっただろう。
そう思う時、やはり行かなくて良かったな、とも思います。
果たしてあの、お役所独特の雰囲気の環境で自分はやっていけただろうか?と・・・


今、思い返せば、誰が悪いということでもないのかな、と思います。
いろいろ行き違いのようなものもありましたが、ボクもなにせ若かった。
その時は真剣に考えたつもりでも、今、思い返せばやはり浅い考えだったと思います。


その後はいろいろあり、また会社を移ることになり、現在に至ります。


いちばん最初の会社では、「デザインの基礎」と「考える」ことを学び、
次の会社では「とにかく時間内に仕上げる」というスキルと「Mac」を学びました。


人生、なかなか計画通りには行かないものですが、
「無駄なことなど何も無かった」と本当に思います(笑)


この先、何がどうなるかわかりませんが、もしまた、環境が大きく変わっても、

「新しいボクに HAPPY BIRTHDAY おめでとう自分♪」

と、笑って歌いたいものですね。。













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コメント

  1. P120548 | URL | -

    Perfumeの歴史に無駄なことなど何もなかった

    つまづいているのは自分だけだと感じている若者よ。

    「なんで自分だけこんなに遠回りしているだろう」と苦しんでいる若者よ。

    君たちにこの言葉を捧げよう。

    『人生、なかなか計画通りには行かないものですが、「無駄なことなど何も無かった」と本当に思います(笑)』

    若者よ、これが人生の醍醐味だ。

    ふぁいと(笑)

  2. ロボトリア | URL | -

    >P120548さん

    コメントありがとうございます。

    はは、ボクのこのエピソードなどは、つまづいた内に入らないと思いますが(^^)

    まあ、いろいろと予想できないのは本当ですね。
    おっしゃるように、そこが面白いわけで。。

    個人的な思い出話に反応してくれてありがとうございます。
    なんか嬉しいコメントでした(*^^*)

  3. ororon | URL | VV.rCrK2

    当時

    私もこのCD買いました
    前の会社で配送かなんかの仕事していたと思います
    まだ、SE/30の中古を手に入れてない頃かな

  4. ヤジオショー | URL | -

    キツイころでした

    20年前というと1992〜93年頃、今の会社に転職したのが87年ですから入社6年目くらいで一番キツイころでしたね。それまでと全く違う職種、毎週関係会社に業務指導に行くんですが同僚の先輩社員がフォローしてくれるどころか敵にまわるという、最悪の状態。
    部下も持ったこと無いのにいきなり社長相手に指導するのもムリがあったということですが、
    よくメンタルが壊れなかったと思いますね。その部署は結局1年で元の部署に配転になりましたから半ばお払い箱だったんです。
    そんな時に聴いていた音楽は…思い出せないんですよ、スターダストレビューとかユーミンのアルバムはありますから買っていたはずなんですけどね。ココロに全く余裕が無かったんでしょうね。
    その後は組織をヨコから見る仕事ばかりで現在に至る、となりました。
    当時に比べると現在のなんと恵まれていることか、どんな環境でも音楽を楽しむココロの余裕は持っていたいですね。

    結構重苦しいコメントになっちゃいましたね、失礼しました。m(_ _)m

  5. ロボトリア | URL | -

    >ororonさん

    コメントありがとうございます。

    >私もこのCD買いました

    テクノ好きなら気になりますよね。実はボクは当時はビンボーでしたので、
    レンタルCDを借りてカセットウォークマンで聴いておりました(笑)
    CDを買い直したのはつい数年前のことです。

    >まだ、SE/30の中古を手に入れてない頃かな

    おお、オシャレですねー。今でもインテリアとして飾れそうですもんね(^^)
    ボクが初めて触ったMacはⅡ-fxという機種でした(´▽`;)

  6. ロボトリア | URL | -

    >ヤジオショーさん

    コメントありがとうございます。

    勤めだして、最初の数年というのがいちばんキツい頃ですね。
    そこをどう乗り切るかが大事ですね。ボクの場合は仕事はキツかったですが、
    良い同僚に恵まれたのでラッキーだったと思います。

    同僚が味方してくれないのはかなりキツいですね。
    さぞかし辛かっただろうとお察しします。
    でも、そのおかげで今のオショーさんの鋼のメンタルが形成されたのでしょうか?
    ・・・冗談ですよ(爆笑)

    >当時に比べると現在のなんと恵まれていることか、

    同じ仕事量でも余裕を持ってこなせるご経験のなせる技だと思います。

    >どんな環境でも音楽を楽しむココロの余裕は持っていたいですね。

    忙しすぎて「心を亡くす」状態にはなりたくありませんね(´▽`;)

  7. poncho | URL | -

    20年前か~

    私もその頃、会社のセールスハンドブックを作っていて、印刷会社の方とディープに仕事していました。

    当時は写植が主流で、よく出張校正しては、印刷会社で、徹夜していたものです。
    ある日、印刷会社の営業さんが秘密兵器といって紹介されたのが、マックのパソコ ンでした。
    修正気にしないで下さいって言われました(*゚▽゚*)

    懐かしい~

  8. runrun1006 | URL | v8QjPvAY

    同じく転職組~

    ロボッチさんのようなドラマは無いですが、私も転職経験有なので、終わりの方に書いてあるあ~ちゃんも言ってた「無駄なことなんて何も無い」という言葉は本当に実感しています。
    当時はいろいろあっても、ある時が来たらあの経験があって良かったと思えるようになるもんなんですねぇ(しみじみ)
    次のロボッチ語りはいつでしょうか?
    お待ちしております。

  9. ロボトリア | URL | -

    >ponchoさん

    コメントありがとうございます。

    お、ponchoさんはクライアント側ですね。
    カタログ的なものは大変そうですね。作る方も、チェックする方も。
    そうですね、あの頃はギリギリの変更は印刷会社さんになりますね。

    >修正気にしないで下さいって言われました(*゚▽゚*)

    あの頃に比べれば、時間的にもコスト的にも修正は楽になりましたが、
    ギリギリの変更は、やはりイラっとくるものですよ。
    にんげんだもの(大笑)

  10. ロボトリア | URL | -

    >runrun1006さん

    コメントありがとうございます。

    同じ転職組でもrunrunさんは、文字通り職種を変えられましたよね。
    前はクルマの販売店でしたっけ? ですから社会人としての厚みはボクよりあるのかも知れませんね(笑)
    ボクは会社はいくつか変わりましたが、結局は同じことやってますからねー。
    記事には書きませんでしたが、失業中、バイト探ししている時、
    まったく関係ない軽作業的なものに申し込んでも全然雇ってくれないんですよ(笑)
    あれはちょっとショックでしたわ(笑)
    で、デザイン関連のとこに面接行ったら、一発で決まってしまって、
    「ああ、自分にはこれしかないんだなぁ」と実感した次第です。

    >次のロボッチ語りはいつでしょうか?

    あら、需要あります? これでもちょっとは気にしているので、
    そう言ってもらえると嬉しいですね(^^)
    またそのうち書きますよ〜(笑)

  11. mtst | URL | WU..WH7.

    勇気がいるのでしょうね。

    勤め先を辞めて次を探すって。
    自分ならダメになるまでその会社にいそうです。
    やはり奥様の存在が大きかったのでしょうか。

    自分はムダな事等無かったと言える程大した経験をしていないので
    皆さんのこういう話が聞けると勉強になりますし、尊敬します。

  12. ロボトリア | URL | -

    >mtstさん

    コメントありがとうございます。

    >勤め先を辞めて次を探すって。

    辞めることよりも「辞める!」って言い出すのに勇気入りましたねー。小心者なので。
    何日もタイミング伺ってましたもん(笑)
    新しい職場を見つけるのは逆にちょっと楽しいですよ。一時Beingとか愛読書でした(笑)
    まあ、若い頃限定の話です。今はシャレにならんと思います。。

    >自分はムダな事等無かったと言える程大した経験をしていないので

    ボクもかなり地味な歩みでしたよ(笑)
    事の大小に関わらず、小さな経験の積み重ねがものを言うんじゃないでしょうか?
    と、思うことにしています(^_^)

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