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想像力

2012年12月09日 00:21

例えば、一冊の小説なりノンフィクションを読了して、
「この校正者、いい仕事するなぁ」という感想を持つ人が、
世の中にどれだけいるでしょうか。
「校正」という職業があります。
ボクは仕事柄、その方々の仕事ぶりを目にすることがあるのですが、
なかなかに凄いものがあります。

「校正」とはものすごく平たーーく言うと、
文字の誤字脱字をチェックするお仕事です。
1日中机に座って、じーっと原稿を見つめるお仕事です。
でもただ単に原稿と照らし合わせて、間違いをチェックするだけでなく、
「ここではこういう言い回しだけど、ここはこうでいいわけ?」とか、
「ここは漢字で表現してるけど、ここはひらがなでいいの?」とか、
「ここは二百だけど、ここは二〇〇でいいの?」とか、
全体の整合性の中で、とことん疑問を指摘していきます。
時には彼らの指摘の中から、作者自身思わぬ「気付き」を与えられる事もあると思います。

そんな彼らの仕事ぶりが表立って評価されることは、まずないように思います。
なぜなら、間違いがなくて当たり前の世界だから。
彼らの仕事ぶりは目に見えないのです。

ひとつの誤字脱字もないテキスト。
それが彼らのホームラン。
でもそれを賞賛する人はいない。

たったひとつのミスが指摘された時、彼らは初めてスポットライトを浴びる。
「これからは注意してください」と・・・


何千何万とホームランをかっ飛ばしても、
たった1回のエラーで評価を落とされてしまう世界。
そんな職業、世の中にはいっぱいあると思います。

当たり前と思っている、多くの事は、
このような「職人技」に支えられているということ。

当たり前の事を、当たり前と思わず、もう少し想像力を働かせて、
裏でどんな人たちが苦労しているんだろう?
そんなことを考えてみたいですね。

そして、そのような仕事が世の中でもっと評価され、
重要視されるといいなと、思ったのでした。


コメント

  1. 風の靴 | URL | -

    敬意

    ロボトリア様

    こんにちは・・
    この度のお話しは、大変考えさせられました。
    そうですよね、どんなに素晴らしく完璧に仕事をされてもロボトリア様が仰るように、確かに誰からも、出来て当然の様に「出来て当たり前」と思われる立場の方はいらっしゃいますね。
    時には、通常以上のモノを要求されることもあるのではないでしょうか?

    そして唯一度のミスで、人の何倍もの責めを受けなければいけない・・
    本当に割に合いません・・

    ですが例えプロだとしても、その「当たり前」が良く考えてみますと、全て「人間」がする事ですので、その「集中力」たるや大変なことなんですよね。
    (それをミスがないと言う事は、本当は奇跡的なほど凄い事なのです)

    (地味な裏方さんの仕事の様に、なかなか賞賛を浴びるということがない)

    ですからその様な立場にいらっしゃる方々には、皆がもっと敬意をはらうべきだし、それに見合う評価をされて然るべきなのではないかな~と私も思います。

  2. ロボトリア | URL | -

    >風の靴さん

    コメントありがとうございます。

    >そして唯一度のミスで、人の何倍もの責めを受けなければいけない・・

    実際には幾人もの目が通っていますし、多少見落としがあったからと言って、
    実質的な責任を問われることは少ないと思われます。
    しかし、人名や数字の誤植などですと、時に数万部という刷り直しになることもあり、
    責任感の強いプロフェッショナルな人ほど、その内心は、いかばかりかと思います。

    ボクなんかの仕事ですと、ごくたまにではありますが、お褒めの言葉をいただくこともありますが、
    こういった方々の仕事に対する評価はいつもマイナス評価でしかなく、
    高度なスキルを持ちながら常に「ゼロに持っていく」努力を惜しまない人達に、
    敬意を表するものであります。

    >ですからその様な立場にいらっしゃる方々には、皆がもっと敬意をはらうべきだし、

    そうですね。そのような方々の存在、あるいは裏方的な作業を軽んじると、
    結局は自分たちの首をしめるような結果に繋がると思うのです。
    ですから物事には、いつもそうした目に見えにくい仕事をされている人がいる事を
    意識することが大事なのでは、と思いました。

  3. mtst | URL | WU..WH7.

    縁の下の…

    校正者の方も含めて作者って感じですね。

    普通が当たり前って、中々に厳しいお仕事ですね。
    何かしらの使命感みたいな物が無いと続かないんじゃないかと凡人は思ってしまいます。

  4. ロボトリア | URL | -

    >mtstさん

    コメントありがとうございます。

    仕事の中の何に充実感を感じるかは、人それぞれですよね。
    校正の人の中でも、作品作りに関わっているという自負を持っている人もいるでしょうし、
    もう活字が好きで好きで、という人もいるでしょうし(^^)

    普通のレベルは自動的には出来ないのでは?、ということをちょっと言ってみました(´⊆`*)

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